(はじめに)現役新聞記者のモクレンの自己紹介とブログについて

学生時代に読んだリップマンの「世論」


はじめまして、現役新聞記者のモクレンと言います。このブログでは私が日々新聞を読んでいて気になった記事の紹介や深掘り、解説をしたいと思って立ち上げました。新聞は字が多くて堅苦しい印象がありますが、今話題になっていることを端的に知るにはうってつけのメディアだと思います。ブログを読んでくれた人の中から新たに新聞を読んでみようと思ってくれる人がいることを願っています。

◆自己紹介

新聞との出合いは、小学校高学年の頃です。実家で購読していた全国紙を中心に読んでいました。当時は世間で話題になっていることを知るには、新聞かテレビという時代でした。給食の時間にクラスメートと「家ではどんな新聞を読んでいるのか」をテーマに盛り上がったことがあるほどでした。当時の新聞にはまだ勢いがありました。

中学、高校と進むにつれて携帯電話やインターネットが普及していきましたが、まだ新聞の影響力は高かったと思います。学校の先生のおかげです。「新聞を読むと学力が上がる」と力説する人がいて、現代文の成績が思うように伸びずに私も高校生の時に社説(その新聞社の考えや意見が載った記事)の書き写しを続けたことがあります。今思えば、その経験が記者を志す原点となりました。

新聞から得た知識や考えに刺激を受けた私は、自分も同じように読者の人たちに考えるきっかけを与えられる仕事がしたいと記者を志願し、大学卒業後からずっとこの仕事に就いています。2010年代後半から記者として働き始めたので、この業界に入ってもうすぐで10年になります。

この10年の間に新聞業界は大きく転換を強いられています。購読者離れは深刻化し、業界全体がシュリンク(縮小)し、夕刊の廃止や休刊も相次いでいます。紙が売れなくなり自分たちの開設したネットメディアへの投資を加速させていますが、本業である紙の売り上げを追い抜くほどにはなっていません。私が小学校の頃に経験した新聞についてクラスメートと盛り上がるというのはあまりに時代錯誤で、今後そういった未来が訪れるのが想像しがたいというのが正直なところです。

だからといって新聞自体がなくなるのか。「そんなことはない」と業界人として声を大にして言いたいところですが、正直自信がありません。ただ、何もしないで手をこまねいているわけにもいきません。私なりにできることはないか。自分が面白いと思った記事を紹介していきながら、その流れを食い止めることができないかと考えています。

◆最後に

 最初は週2~3日に1回の頻度で更新していき、その間に面白かった記事を紹介できればと思っております。記事の紹介はしますが、紙面をそのまま全文載せることはいたしません。ネットにも同じ記事があれば、リンクを貼って共有できるようにいたします。慣れていけば毎日更新も考えています。それでは新聞の旅へ。みなさん最後までお付き合いください。

 

2022年11月20日

モクレン